予防歯科
予防歯科について

歯や口腔の健康を維持し、虫歯や歯周病などの疾患を予防するための歯科医療の一環です。予防歯科は、早期の段階で問題を発見し、悪化する前に対処することを目的としています。これにより、歯を失うリスクを減らし、口腔の健康を長期間保つことができます。
予防歯科の主な方法には以下のものがあります。
定期的な歯科検診
定期的な歯科検診(通常は半年に一度)を受けることで、虫歯や歯周病の早期発見が可能です。歯科医師は、歯のクリーニングやチェックを行い、潜在的な問題を見つけて治療が必要な場合は早期に対応します。

歯のクリーニング(スケーリング)
歯科医院で行われる歯のクリーニングは、歯垢(プラーク)や歯石を除去することによって、虫歯や歯周病を予防します。歯垢が溜まると、それが硬化して歯石となり、歯周病の原因になります。

フッ素塗布
フッ素は歯のエナメル質を強化し、虫歯の予防に効果的です。フッ素を歯に塗布することで、虫歯が発生しにくくなります。特に子供の歯に有効です。

シーラント
シーラントは、歯の奥歯(特に噛み合わせの部分)に塗る予防的なコーティング材です。このコーティングは、虫歯の原因となる細菌や食べ物が歯の溝に入り込むのを防ぐ働きをします。主に子供や思春期の子供に行われることが多いです。

適切な口腔ケア(自宅での歯磨き)
自宅での歯磨きは予防歯科において最も基本的な方法です。毎日の正しい歯磨き(フロスや歯間ブラシの使用を含む)は、歯垢や細菌を取り除き、虫歯や歯周病を防ぐために重要です。歯磨き粉に含まれるフッ素も予防に役立ちます。

食生活の改善
食生活も口腔の健康に大きな影響を与えます。糖分を多く含む食べ物や飲み物を控え、バランスの取れた食事を心がけることが重要です。特に食後すぐに歯を磨くことが推奨されています。

禁煙
喫煙は歯周病を引き起こす原因のひとつです。煙草を吸うことで歯茎が弱くなり、虫歯や歯周病のリスクが高まります。禁煙は予防歯科において非常に大切なポイントです。

ブラッシング指導
歯科医院でブラッシング指導を受けることも有効です。自分の口腔内に最適な歯磨き方法を学び、より効果的な歯磨きができるようになることが、虫歯や歯周病の予防に繋がります。

予防歯科を実践することにより、口腔の健康を維持し、将来的に高額な治療費や時間を節約することができます。また、全身の健康にも良い影響を与えるため、積極的に予防歯科に取り組むことが推奨されます。
医院の診療体勢について

歯科衛生士担当制を導入しています
当院では、患者さまお一人おひとりに継続的で質の高いケアをご提供するため、歯科衛生士の担当制を採用しています。
毎回異なるスタッフが対応するのではなく、同じ衛生士が継続してお口の状態を把握し、信頼関係を築きながら治療や予防ケアを行うことができます。
また、患者さまのライフスタイルやご希望にも寄り添い、必要に応じたアドバイスをさせていただきます。
チームで支える診療体制
担当医、歯科衛生士、受付スタッフが連携し、患者さまの不安や疑問にしっかり向き合いながら、チーム一丸となって診療を行う体制を整えています。
初診から治療、定期メンテナンスまで、一貫してサポートできる体制により、安心して通っていただける環境づくりを大切にしています。
予防歯科の重要性
について

予防歯科の重要性は、歯や口腔内の疾患を予防し、健康を保つために非常に高いと言えます。歯の問題は早期に対処することで治療が簡単で費用も抑えられますが、放置すると深刻な健康問題に繋がる可能性があります。以下に予防歯科の重要性をいくつかの観点から説明します。
虫歯や歯周病の予防
予防歯科は虫歯や歯周病の発生を未然に防ぐために重要です。これらの疾患は進行すると痛みや感染を引き起こし、最終的には歯を失う原因となります。
定期的な検診や歯のクリーニングを受けることで、早期に問題を発見し、軽度のうちに治療を行うことが可能になります。
治療費や時間の節約
歯の問題が進行すると、治療にかかる時間や費用が増加します。例えば、虫歯が進行して歯髄炎(神経に感染)が起きると、根管治療(歯の神経を取り除く治療)が必要になることがあります。このような治療は高額で時間がかかり、また回復にも時間がかかります。
予防歯科を実践することで、こうした高額で負担の大きい治療を避けることができます。
全身の健康への影響
口腔内の健康は全身の健康とも密接に関連しています。歯周病などの口腔内の感染症は、心臓病や糖尿病、脳卒中などのリスクを高めることが知られています。
歯周病は、口腔内の細菌が血流に入り込み、全身に炎症を引き起こす可能性があるため、定期的な予防歯科の実施は全身の健康を守るためにも重要です。
口臭の予防
予防歯科では、歯垢や歯石の除去、歯の清掃が行われるため、口臭を予防することができます。口臭は、歯周病や虫歯、舌苔(舌の表面に溜まった汚れ)などが原因で発生します。予防歯科を行うことで、これらの原因を取り除き、口臭を抑えることができます。
歯の健康寿命の延長
予防歯科は、歯を長く健康に保つために非常に有効です。定期的に歯のチェックを受け、早期に問題を見つけて対応することで、歯の健康寿命を延ばすことができます。歯を失うことなく、自然な歯で噛んだり話したりできることは、生活の質を高めるためにも大切です。
生活の質の向上
健康な歯を持つことは、食事や会話、笑顔を楽しむために不可欠です。歯を失ったり、歯の痛みや不快感があると、食事や会話に支障をきたすことがあります。予防歯科を受けることで、これらの問題を避け、日常生活をより快適に過ごすことができます。
子供や高齢者にとっての重要性
特に子供や高齢者にとって、予防歯科は重要です。子供の時期に適切な予防を行うことで、歯の健康を守り、成長過程で健康な歯を維持することができます。高齢者の場合、歯の喪失を防ぐために予防歯科は欠かせません。高齢者の口腔内の健康は、全身の健康にも直結します。
まとめ
予防歯科は、虫歯や歯周病を未然に防ぎ、歯の健康を長期間維持するために非常に重要です。早期の発見と対処が可能になり、治療費や時間の節約にも繋がります。
また、口腔内の健康が全身の健康や生活の質にも影響を与えるため、予防歯科は医療の中でも非常に重要な分野です。日々のケアと定期的な歯科検診を通じて、予防歯科を積極的に取り入れることが推奨されます。
医院で行っている
予防歯科メニュー

定期検診
定期検診を受けていただくことで、虫歯の早期発見や予防的な処置が可能になります。
クリーニングについて
(スケーリング)
スケーリングとは、歯科で行うクリーニングの一種で、主に歯に付着した歯垢(プラーク)や歯石を除去する処置のことです。これにより、虫歯や歯周病の予防、口腔内の健康維持に役立ちます。
歯磨き指導
日々の歯磨きで、歯ブラシだけではなくデンタルフロスや歯間ブラシを使うことで、口腔内の汚れを効率よく取り除き、虫歯や歯周病を予防できます。
PMTC
PMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)は、歯科医院や歯科衛生士によって行われる専門的な機械的歯面清掃**のことを指します。日常の歯磨きでは取りきれない歯垢(プラーク)や歯石、バイオフィルムを除去し、歯や歯ぐきの健康を守るためのクリーニングです。
歯周検査
歯茎の検査(歯周検査)は、歯ぐきや歯周組織(歯を支える骨や歯根膜)の健康状態を確認するために行われる診察です。歯周病の進行度を把握し、治療方針を決定する重要なステップとなります。
歯石やバイオフィルムについて

歯石について
歯石は、歯垢(プラーク)が硬化してできるもので、虫歯や歯周病を引き起こす大きな原因の一つです。以下に、歯石の特徴や影響、予防法、除去方法について詳しく説明します。
バイオフィルムとは
バイオフィルムは、細菌が集まり、粘性の高い膜を形成したものです。歯の表面や口腔内の湿潤な環境で形成され、虫歯や歯周病の原因となる細菌の住処として重要な役割を果たしています。